寒修行

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常顕寺のある上越市の高田地区では、大寒の約2週間、日蓮宗の9ヶ寺の住職や檀信徒が寒修行を執り行います。

各町内でうちわ太鼓と、お経を読み上げる声を響かせて、2月3日の節分まで世界や地域の安穏をはじめ、家族の健康や自己の心身鍛錬の修行をおこないます。

この寒修行は昭和初期に始まり、今回で85回目で豪雪時や戦時中も毎年行われてきた伝統ある行事です。

毎日、約40名の住職や檀信徒が1組4、5人で8つのグループを編成し、うちわ太鼓を鳴らしながらお経を読み上げ、1時間から1時間半ほど練り歩きます。

 

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今年デビューの息子君。本堂で練習して気合十分、期待できそうです。

 

 

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寒行は毎夕18時半出発。練習では元気いっぱいでしたが、普段は出かけない時間なので不安そうです。

 

 

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宿寺の寺院には続々と参加者が集まります。

8つに分かれているコースの振り分けをするのですが、毎日異なったコースを歩かれる方もいれば、同じコースを歩かれる方と様々です。

常顕寺の檀家ガールズは毎年、一番遠いコースをすすんで歩いてくださいます。

息子君はローソクに夢中・・・

 

 

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時間になるといっせいに出発。今年はとても雪も少なく、歩きやすい寒行でしたが普段は大変です。

 

 

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玄関先で浄財を奉納していただいた方に、お経をあげて家内安全と無病息災、厄除けをお祈りします。

浄財を奉納してくださる方も寒いなか、太鼓の音が聞こえると玄関先にて待っていただき合掌してくださいます。

お互いが合掌礼拝して「ご浄財ありがとうございます。」「気を付けて歩いて下さいね。」・・・まさに仏道の精神ですね。

 

 

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息子はまだ歩けませんが、妻のお題目を身体に感じて手足を冷たくしながら頑張りました。

10キロの息子を背負い、1時間以上お題目を唱えて歩いて頑張った妻にも感謝です。

 

 

 

さて、寒行では毎晩修行からもどられた方々に宿寺の皆さまがお茶等の接待をしてくださいます。

毎日、40名ほどの参加者に体が温まるものや甘味などを用意し、片づけをする当番のお寺の負担も並大抵のことではありません。この接待も修行のひとつといえるでしょう。

ですので、9ヶ寺の寺院や参加者をはじめ外護の檀信徒、地元の商店さんなどが歩いてくださる修行者にご供養を施します。

わが常顕寺では、毎年手作りいなり寿司のご供養です。

 

 

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100個以上のいなり寿司を作ります。

 

 

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手伝いにきた息子君・・・口にしたものは人様にご供養できませんので夕食ゲットです。

 

 

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住職はいなり寿司を仏さまにお供えして、寒行の円成を祈念しました。

毎年恒例の常顕寺いなり…参加者の皆さまから手作りの味がとても好評で感謝の言葉をいただいてます。

 

そして、無事に2月3日を迎えた寒修行団は、翌4日に当番寺院の仏さまに感謝の法要を執り行います。

 

 

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ケガや事故なく過ごせた修行への感謝、浄財をはじめ寒修行をお護りいただいた皆さまにたいし、あらためて感謝を申し上げます。

2週間、頑張って歩きながらお唱えしたお題目は、とても大きな声で堂内を響かせます。

 

 

 

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法要のあとには、懇親会。

全日出仕の参加者には賞状が贈られ、ご供養をいただきながら懇親を深めながら今後の寒修行について話し合われました。

1人ではなかなか難しい自己修行、仲間がいるということはいいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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